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プロセルピナ =血染めの蠍=

parteeze2.jpg

職業:元密猟者・密輸商人
年齢:19


 私が生まれた時に見たであろう最初の色が赤だった。父母の血。私の髪は赤い。姉の髪も赤かった。思えば生まれた時から私も姉も赤という色に染まって生きることを宿命づけられていたのかもしれない。
 私は年の離れた姉に育てられた。姉は私のためにずいぶん苦労したという。
私が物心ついたころ、ビザンティン帝国周辺の情勢は日に日に切迫状態になっていた。北からは異民族の侵略があり、東からは海賊達が沸き立ち、サラセン族はますます規模が大きくなってヨーロッパを見下し、ビザンティン帝国は一日たりとも良い風が吹く日が無かったのだ。
 私の家は辺境にあり、そのためよく近くで小中規模の小競り合いがあった。私が、この世界で生きていくのは大変だと分かるのが十分なくらい大きくなるまでそこが戦場にならなかったのが不思議なくらいだった。
 しかし、年を追うごとに周辺の情勢は悪化し、治安も乱れてきた。
 7歳のある日、姉が外出しているとき、泥と血のついたぼろぼろになった装備をつけた怖い顔つきの兵士が家に入ってきて家の品物や食料を持っていこうとした。私はやめてといって立ち塞がったが兵士に突き飛ばされた。
帰ってきた姉が叫びながら兵士に殴りかかった、兵士は笑っていた。私は背後から兵士を何回も刺した。全身血まみれになりながら。
 ごたごたに巻き込まれるのを恐れた村の人たちは私達を遠いところにいる親戚に送ることにした。ほかに身よりはなかったから。
 私たちを送ってくれた隊商は、街の目前で盗賊に襲われた。
血のような夕陽がさす黄昏どきの森だった。全滅だった。私だけは折り重なった死体の下で生き残った。
姉の死体は見つからなかった。姉が盗賊達に連れて行かれ、紆余曲折の後に力と引き替えに異形のものにとりつかれた姿で再会することになるのはまだ随分先の話だ。。
2日ほど飲まず食わずでたどり着いた街は派手な建物の多い街であった。特に丸い球体がてっぺんにのった青い門は印象的であった。あの丸い球体はなんなのだろうか。
 とにかく私は死にたくなかった。でも幼い女の子がする仕事なぞほとんどなかった。街や郊外を歩き回り、とにかくなんでもして命をつないだ。
 そんな毎日を繰り返し何年かがたった。郊外の森でありついた仕事をしていたとき、血に染まった短剣をもった男が私の行く手を阻んだ。危険を感じた私は逃げた、が、すぐ追いつかれた。男は短剣を振り上げた。目をつぶって必死で手に持っていたたものを振り回した。わたしは生きたかった。こんなところで人生を終わらせたくはなかった。そしてまた赤い色に出会った。
 私が振り回したのは猟刀だった。その赤い色を見ながら私は意識がどこかに飛ぶのを感じた。それからどこをどう彷徨ったのか覚えていない。気がついたら見知らぬ小屋の寝床の上にいた。
私を助けてくれたのはバルバロイ族の年取った男だった。なぜ対立関係にある種族が私を助けたのかは分からない。ちょっと変わった、無口で同じ種族とも交流をほとんど持とうとしない一匹狼のような男だった。あるいは若い時分に娘を亡くしたというから、同じ年頃の自分を憐れんだのかもしれない。
この男は私が初めて見る武器を常に携えていた。弓に台尻をつけたもので、無骨なその格好からは想像もつかぬ性能を秘めていた。クロスボウだった。
目標から遙か離れた距離からごつい鏃のついた太い矢で一撃で獲物を倒す。私にとっては驚きだった。
 男はやがて私にも一丁のクロスボウをつくってくれ、そのうち私もそれに習熟した。
敵が一撃で倒れずに接近戦になった場合はどうするのかと訪ねたことがある。
答えは、そうならないように気配を絶ち、距離を味方につけて一撃で葬ることを考えろ、距離が最大の防壁だ、相手の実力を瞬時に見抜け、一撃で倒せないやつには喧嘩を売るな、勝てないと思ったら逃げろ、無用な血は敵のも自分のも見たくない、だった。私もこれまで血を見すぎていた。だから素直に納得した。
ある意味半分浮き世離れした奇妙な、でも楽しかった生活は、私が12歳の冬にあっけなく終わった。男は密輸品を運搬中に昔の盗賊仲間にばったりでくわし、挨拶代わりに深傷を負わされのだった。
白い雪をかき分け、現れた凍てついた地面を掘り起こし、亡骸を埋葬した。涙がとまらなかった。考えてみたら涙なんて流したのは姉と生き別れたとき以来だったかもしれない。
春になったらここを出て東に向かおうと思った。あてはなかった。とにかく記憶が赤色に染まったこの地域から抜け出したかった。
春になった。小屋に残っていた幾ばくかの荷物や売れば金になるそうな荷品を馬に積み、自分の手のようになじんだクロスボウを背負って、初めて海を渡った。潮風が心地よかった。新天地。そんな言葉が頭をよぎった。

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緑の草原に渡る風に夏の熱さがこもるようになったころ、城塞都市についた。荷物を売ると今まで見たこともないような金額になった。驚いた。その金で初めて市場の横にある酒場に入った。色々な人種の坩堝だった。
 ここではじめて中国人に出会った。はるか東にある都から来たという。片言で彼はいった。
 おめぇもいつかあの分水嶺を越えて東の都にこいよ、でもな、強くならんとあの山は越えられないぜ、と。
彼は往路で入手したというクロスボウを私にくれた。俺はこいつ使えないしな、こいつを意のままに使いこなせるようになる頃、多分分水嶺を越えられるよ、と言い残して彼は立ち去っていった。
ぼんやりと私はそれを見つめた。小振りだが上品な曲線で構成された赤いクロスボウ。いつかこれを使いこなしてやる、そして東へ。
私はこの城塞都市サマルカンドに居を構えることにした。それまで身につけていた密猟の技術と密輸の知識は私を助けてくれた。
それから数年、それなりの資産を築いた頃だった、サマルの街が黄昏色に染まるのを見ながらいつものように酒場で飲んでいると、西方から来た商人がこんなこと言った。赤い悪魔って知ってるかい、あの近辺に近づく命知らずの商人はおらんだろうが、イビルオーダー要塞の主、劇場跡で遠目にみただけで命からがら逃げてきた、あんたみたいな赤髪でな、そういやなんとなくあんたに似てr、全部まで聞かなかった。

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そのままその商人が見たという劇場跡に向かった。陽は落ち、星が輝き始めていたが、何故か月の色は夕陽の色を吸ったように赤かった。いた。それは姉だという確信が何故かあった。姉さん!赤い月の色に浮かび上がる後ろ姿にそう叫んだ。彼女は青白い顔をゆっくりとこっちに向け、何かに取り憑かれているようなぞっとする冷たい視線を投げつけてこういった。ふ。。お前なんか知らない。勇気は認めるが死んでもらうよ。我に返ったとき、姉は私の足下に倒れていた。おかあさん。。それが姉の最後の言葉だった。私は母の顔を覚えていない。姉は今際の時に母に会えたのだろうか。涙がまた流れた。涙は姉が流した血の色をほんの少し薄めてくれた。劇場跡を後にした私は、次の日の朝、記憶を振り捨てるように、あの赤いクロスボウを携えて分水嶺を目指し、サマルカンドを後にした。16歳になっていた。

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分水嶺を越えると、生ける者を峻拒する焼け付く砂漠、凍てつく古代遺跡、やがて湖に浮かぶ王国都市 和田(ホタン)が現れた。交易路の要衝となっているこの都市の人と物の多さに私は圧倒された。
人も多かったが盗賊も多い。特価特産品の密輸にも手を出したのもこの頃だが、交易の成功率は9割を切るまでになっていた。
やはり強くならねば積荷は守れない、そう思った私はいったん密輸をやめ、気が狂ったように戦闘経験を積みはじめた。 (続く)


そこまで回想していた私はふと我に返った。
それから3年。私も19歳になった。あれほど隊商が往来した絹の道も最近は人を見かけることはない。
東の果ての都までいってみたが、そこについた頃には絹の道の往来を共にした人達の多くはいずこかへと去ってしまって音信不通、気がついたら周りは知らない人の方が多くなっていた。
絹の道はここが終点らしい。最近私はこんなふうに長安の自分の家でぼへぇーと庭を眺めていることの方が多くなった。お隣に月影っていうおねぃさんがいる。

つきかげ

私より美人だ。こないだ東の洞窟の奥深くでもう何年も引き籠もり生活を送っている昔の彼氏を更生させたいっていっていたので手引きしてあげたら、

かれし

危うく彼氏とかに殺されかけた。なかなか油断のならないおねぃさんだ。これだから美人は怖い。小さくため息をつくと、私はつと横に置いている紹興酒の瓶を引き寄せぐびっとあおった。今まだ昼だ。
追加で白蛇の血を貧民街のガキのためにとって来てくれ、って頼まれているけど、あんた隣人をそんなに殺したいのかあんな化け物倒せるはずがない。預かった溲瓶はかばんのなかに放り込んだままだ。

sibinn.jpg


 それにしてもまた血ときたもんだ。あっという間に駆け抜けた真っ赤に染まった19年間だった。考えてみたら後ろを振り向く余裕なんてどこにもなかった。生きていくのに精一杯だったから。
少し疲れたわ。そう思わず一人で呟いた。私の絹の道の旅もそろそろ終わりに近づいたのかもしれない。またぐびっぐびっと紹興酒をあおる。
そろそろ身を固めようかしら、でもこんな阿婆擦れもらってくれる人もいないだろうし、いまさら他の世界にいくのもねぇ、でもここで座していつ来るか判りもしない先の何かを待つとか、現状であるはずのほかの何かを探してまで求めるのもねぇ。
この絹の道の世界って意外に底が浅いんだ、そう思い至ると無性に腹が立ってきて、またぐびっぐびっぐびっと紹興酒をあおる。

 空っぽになったようだ、ああ、ちょうどだいぶよいがまわってきたみたいだ。さいきんはさけをのんでるときがいちばんたのしい、さけくえでもやろうかしらぎゃはは、ああそうだわたしのかおもあかくそまってるじゃねぇか、ほんとにあかくそまったじんせいだ(ばく
 まぁ、うわさじゃほたんのみなみにかえんざんとかてんていだんってのがあって、ぎゅうまおうをひっとうにようかいちみもうりょうがまちうけているってはなしなんだけど、いくらうわさのでどころがちょうあんっていってもさいゆうきじゃあるまいし、だいたいじだいこうしょうむちゃくちゃじゃねぇかよ、それにみつゆもかりもあきてしまったし、しんさくいしょうのはっぴょうとかだけでこれからいちねんくいつなげるとほんきでおもってるのかね、かんこくけいざいほうかいしてるのにかいはつもとばかじゃねぇの、ああ、にほんのうりあげぶんでしるくろーど2のかいはつひかせごうってかんがえね、なるほどそのてにはのらんよ、にちいんいっこもでないのにこれいじょうてまもじかんもたんさくひようもかけられるかって、しょぼいはんそくきゃんぺーんしかしねぇならしねようんえい、なんだかねむくなってきた、きょうもかりいかなかったよまあいいやどうせばんのうやくとやとぼるとのどろっぷにばいきゃんぺーんだしくやしかったらもくようびまでににちいんぶきはいったくろいはこでもわたしのうさぎのいんべにほうりこんでおけってんだぶぁっきゃろーさてもうろれつもまわらんきょうはねようあしたはあしたでかぜをひくってんださきのことなどかんがえてもどうにもならんわさあにっこりわらえよあしたよりきょうのほうがましさもぶもあるけばぼうでうたれるわたるせけんはおにばかrZZZZZZZZZ

(この話はフィクションであり、実在の人物や団体には一切関係がありません)
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| 爺の縁側日記 | 20:10 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

なんなんですかこのSTORYは(汗
妙にアイビーとの関係とかそれっぽくなってきました(´ー`メ)

オリジナルだったら文才ありすぎですね~!世界に見入ってしまいました;;
でも最後はええと(爆

| はーん | 2009/01/28 01:58 | URL | ≫ EDIT















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